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第1部 一章【財前姉妹】その12 第十伍話 三色の純子
Last Updated:
2025-07-22 10:00:00166.
第十伍話 三色の純子
南入した現在の点棒状況はこうだった。
東家 財前34300
南家 佐藤27900
西家 河野22900
北家 左田14900
（総合点数は全員微差であり。この半荘のトップならほぼ確実に誰でも優勝となる）
南1局流れ一本場は左田が魅せた。
「チー」
６８と晒して嵌７をチー。その時の左田の手牌がこう。
北家
5巡目
左田手牌
三四六八⑥⑦⑧中中発（６７チー８）ドラ四
《なるほど、三色ドラ1の2000は2300でとりあえず局を潰そうというわけですね。オーラスの親番は残っているし。悪くない》
（でも、ちょっと軽くない？ せっかく満貫チャンスなんだから、まだメンゼンで頑張ってもいいと思ったけど。私は一局一局をもう少し大切にしていきたいけどな）
《ラス目ですし、それはカオリの言う通りかもしれませんね》
次巡――
左田6巡目
ツモ伍
打発
《すんなり張った》
（待ちは悪いね）
その直後、ユウから中が出る。
「ポン」
（鳴いた）
《ノベタンに受け替えですね。打点は同じでも枚数が少し増えます》
そう思った。しかし…！
打三
（八萬単騎！）
《なんと！》
そう、
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